海外赴任命令が出たけど行きたくない。拒否したい。会社を辞める選択肢も考えないとな。と思ってる方へ現駐在員が、海外赴任先について解説します。この記事へ辿り着いてくれた方には2種類の方がいると推察します。
- 海外赴任へ行きたくない方
- 海外赴任帯同したくない方
そんな方のためにこの記事では一度海外赴任したくない・海外赴任に帯同したくない理由について整理してみます。そしてやっぱり行きたくない。と思ってから返事しても良いのではないでしょうか。
さて、海外赴任を言い渡された時にまず最初に不安に抱く問題は語学(英語)。全然英語が話せない。
仕事も不安だし生活も不安。心配し出すとキリがない。
これまでの当ブログで示した考え方のように自己分析や自社分析にたっぷりと時間を使って解決策を導いている場合ではない。そんなあなたに現駐在員の僕がこの国だったら赴任したくないな。と思う国とその理由についてまとめてみます。
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海外赴任へ行きたくない国ランキング TOP5
この章では、海外赴任へ行きたくない人や海外赴任へついて行きたくない人向けに海外赴任へ行く場合に人気の無い国について書いていく。個人的なその国への想いとほかの海外駐在員の声をまとめると以下のようなランキングになった。
- ロシア
- クウェート
- イタリア
- 南アフリカ
- エジプト
1位 ロシア
・戦争の影響
・幸福度が低い
・インフラの発達
先のウクライナとの戦争で後10年以上インフラが弱そうな未来が想像できる。北朝鮮のようにならないか心配。
2位 クウェート
・戦争のダメージ
・幸福度が低い
イラクの侵攻による戦争のダメージがあり幸福度が低い。外国人が住むにはまだ時間が足りない。
3位 イタリア
・仕事をしているイメージがない
・イタリア語の必要性、難易度
・教育が弱い
・デジタルサービス、現在インフラの弱さ
・経済の脆弱性
あくまでも旅行の国といったイメージ。観光やデザイン、歴史遺産関連の仕事以外は難しそう。
4位 南アフリカ
・犯罪率が高い
・インフラ、生活環境が弱い
・虫、動物が多い(動物好きならアリ。
5位 エジプト
・生活環境が良くない
・空気の悪さ
・色彩が弱い
一方で考古学が好きならアリ。
個人的に海外赴任生活が我慢出来ないだろうなと思う点
インターネットインフラが弱い国
これはどうやって仕事をして良いか分からないため相当厳しい生活になりそう。現代の娯楽と言えばほとんどがインターネットから来るサービスが大半なのではないだろうか?
言語を翻訳するのにも使えるし、自分の行き先を調べるのにも使える。そしてオンライン会議等でも使うことになるのでインターネットインフラは必須である。
古い町に住むことになると、住む家やアパートが最新のインターネット設備に対応していない場合があり、道路までは来ているのに家の中に引き込めないということもあり得るだろう。
生活インフラが弱い国
生活インフラは充実していてほしい。職場では完全に気を抜いてリラックスできない。その分自宅では気を楽にして生活したと思うのは普通の感覚だろう。しかし生活インフラが弱いと毎日キャンプしている感覚に近いかもしれない。不便を楽しむのをキャンプとすると普段の生活が不便となるとストレスが溜まり家に帰りたくなくなってしまう。
自分は、日本にいると水道水を飲むことに抵抗はないタイプなのだが、海外では水道から茶色い水が出たりするのを見るとちょっと無理かもな、、、と思ってしまったりする。インフラの脆弱な国は進んで行きたいとは思わないし思えない。
海外赴任へ行きたくないのは理解するが、そのような機会は人生でもそうそうあることではないので一度、海外を経験してみても良いのではないだろうか。
海外赴任へ行きたくない理由
1位 治安の悪さ
治安が不安要素としてある事は理解できる。
しかし逆に考えてみて日本よりも安全な国はあるのか、と考えてみたことはないだろうか。日本が過剰に安全すぎると感じる事もある。昭和や平成初期は車上荒らし被害が比較的多かったように感じる。日本も昔は、治安が悪かった時代もあるわけであり、その程度と思ってしまうと少しは気が楽になる。海外で過剰に治安を気にする必要はないが、夜遅くにフラフラ出かけないなど常識範囲で行動すれば、トラブルに巻き込まれるようなことはない。
2位 ホームシック・ジャパンシック
日本大好きな日本人にとっては切実な問題がホームシック。ちょっとここでホームシックになるパターンを考えてみよう。
・一昔前は、海外旅行や短期留学でもホームシックになると言われていた。
期間が短期間であってもホームシックになるという事だ。もちろん長期的な海外生活を始めた場合、最初の頃になりやすいと言える。そして生活期間が長くなるとだんだんとホームシックから解放されていく。
・今はインターネットが発達しているので日本語の情報をたくさん入手可能であり、ホームシックになりにくい状況とも言える。
しかし旨い寿司、旨いラーメン、24時間のコンビニ、ふざけ合える友人等がない生活のストレスからホームシックになる可能性がある。まして自分の行きたくなかった国ならなおさらだ。食事は自炊すればなんとか平均点をクリアできる。24時間のお店は海外で危ないので行かないので我慢。そして友達を作ることが大きな課題の一つかもしれない。別の記事でも書いている通り、すぐにはスキルアップしない。だからもし日本語ができる友人を見つける事ができたら、ストレスから大きく開放されるので、なるべく早く頼れる友人を作ることがホームシック脱却の近道とも言える。
3位 メンタル・鬱
個人的にメンタルがやられたのは、赴任して最初の一か月目に相当病んだ気がする。
日本で当たり前の事が出来ない事に大きなストレスを抱えた。というかガッカリした。住所やメールアドレスを電話で伝えているが正確に伝わっていない。自分の英語の発音の悪さもあるがそれすらできないアメリカ人にガッカリしたのを今でも忘れない。そのような事でここは日本ではないんだと実感しメンタルが落ち込んだ。
2番目にメンタルが落ち込んだのは日本本社との連絡である。
対面だとスムーズに伝わるが、オンライン会議だと伝わらないこともある。そして日本人同士なのにミスコミュニケーションが起こること。あとは電話会議が夜遅くに行われることなどでストレスがたまり、段々とメンタルが崩壊へ近づいてゆく。
しかし休日の旅行などで上手くバランス調整するしか解決策はないかもしれない。
海外赴任へついていく奥さんへ
アメリカ駐在員をしていて周りを見渡すと奥さんも帯同されている方が多く見かける。しかし一方で、単身赴任で生活している方もいることはいる。独身で海外赴任されている方は少なくやはり多数派は、帯同されている家族が多いのは事実である。そして子供の進学のタイミングを見て奥さんと子供さんたちだけ帰国される方もいる。生活スタイルは様々。
そんな旦那さんの海外赴任に帯同されている奥さんが一番困るのは語学。
お子さんが学校で困った時や家の事で困ったときに旦那さんに頼るしかなく、スムーズに問題が解決できずストレスが貯まるとよく聞こえてくる。そんな奥さんも日本では大人として対応でき、仕事もされてこられた方だと思う。そんな大人が子供の困り事にすら対応できないとなると自分の価値というところを見いだせなくなることもあるし、それを吐き出す友人もいないとなると気が病んでいくことは容易に想像できる。
一方で、言葉が洒落べなくてもGoogle翻訳やジェスチャーや気合で話かけるメンタルの強い奥さんは楽しくアメリカ生活を送っているようにも見える。言葉はよくないかもしれないが、バカになってテンション高く現地の方と付き合える人は傍から見ても楽しそうに見える。ちょっとうらやましい。
ざっくりまとめると、
帯同された奥さんに必要なのは、2種類のメンタルのどっちかだと思う。
- ストレスを溜めない強いメンタル
- バカになれる陽気なメンタル
どっちも難しいという人は、ストレス発散方法を持っておくか、語学学習し一般的な英会話スキルを身に着けるとストレス緩和に繋がる。ESLやオンライン英会話など学べるチャンスは比較的多いため、この際語学学習をするというのもアリかもしれない。
海外赴任へ帯同される奥さんへは、ストレス耐性の強いメンタル、もしくは陽気なメンタルか、語学学習をすることをおすすめしたい。
やっぱり海外赴任へ行くべきか
最後に、まとめるとやっぱり海外赴任へ行くべきだと思う。
なぜならば、住めば都と言うわけだし、どこに住んでも同じである。仕事は部署異動したとでも思っておこう。どうせ最初からバリバリ働けることはない。一年目は多目に見てくれる。そして海外赴任経験者なら誰でも一年目はたくさん苦労している。生活に慣れることだけに集中するのもあり。
その中でもちろんストレスはある。細かな文化のすれ違いがストレスになりチリのように積もり、発狂しそうになる事も確かにある。赴任当初、先輩に小さい悩みが積もっていき大きなストレスとなるよ。と言われたんだが最初全然理解できなかった。何年も経つとその意味がだんだんと分かってきた。
数年経った今はもう諦めがつく。時間通りに荷物が来ることが重要なのか?この買い物は本当に必要だったのか等。日本人がちゃんとし過ぎているだけで、現地の人が普通だよなと思える日が来るかもしれない。ストレスが溜まってしまうようならその発散方法を考えよう。発散方法については違う記事でまとめようと思うので読んで欲しい。
仕事においても、人生観(プライベート)においても海外赴任した方がメリットが多いように感じる。強制的に日本との比較、自分の人生との比較をやらされる、嫌でも。その点において海外赴任は良かったと断言できる。「価値観が変わった」なんて安っぽい言葉で片づけられた海外生活ブログなんかを読むと悲しくなる。そんな言葉で片づけてほしくない。もっと深堀してどんな価値観がどのように変わったのかを教えてほしいとも思った。このブログでは今後、いろんなことについて深堀していきたい。